Lavender Emberdale
中村 葵

— 当店について —

中村 葵

writing since 2014

蒸留器から立ち上る湯気の匂いを嗅いで、これを自分でやりたいと思った。

中村 葵土地に来たのは2012年の秋のことでした。東京で化粧品会社の処方開発をしていた10年間、自分が扱っている香料の原料がどこから来るのか、ずっと気になっていました。フランスのグラースで蒸留農家を訪ねたとき、銅製の蒸留器から立ち上る湯気の匂いを嗅いで、これを自分でやりたいと思った。帰国後、諏訪の農業委員会に問い合わせ、休耕地だった四賀神戸の畑を借りる話がまとまったのが翌年の春です。

最初の2年間は失敗の連続でした。諏訪の冬は想像より厳しく、植えたラベンダーの三分の一が霜でやられました。品種を変え、畝の向きを変え、2014年にようやく最初の蒸留ができました。採れた精油はわずか12ミリリットル。それでも、あの朝の香りは今でも覚えています。霧が残る畑で、小さな分液ロートに浮かんだ精油の層を見たときの気持ちは、言葉にするのが難しい。

中村 葵県諏訪市在住のラベンダー農家・蒸留師。東京の化粧品メーカーで10年間、処方開発の仕事をした後、2013年に諏訪へ移住。フランス・グラースの蒸留農家での研修が転機となり、2014年にLavender Emberdaleを開業した。現在は「グロッソ」「ヒドコート」「おかむらさき」の三品種を有機栽培し、銅製蒸留器で小ロット蒸留を行っている。休日は諏訪湖畔を歩くことと、植物療法に関する古い文献を読むことが習慣。最近は江戸時代の本草書を読み返しながら、日本の薬草と西洋ハーブの接点を考えている。

Colophon

This site is written and kept by 中村 葵, and has been going, quietly, since 2014. It is set in a single serif and meant to be read slowly, one page at a time; the work happens at 〒392-0012 長野県諏訪市四賀神戸3209. Notes and corrections are always welcome — info@lavenderemberdale.com.